住宅に必ずあるもの、「窓」
日差しや風を呼び込む大切な「窓」
そんな窓を考える会社、YKKAP社の営業さんが興味深いモノを持って来社。
外気の温度による熱伝導がよくわかる窓のカットサンプルです。
窓は、光を取り入れると同時に、熱や冷気も侵入します。
壁の断熱性能に比べて、窓のそれはかなり劣ります。
だからこそ、窓の性能をあげてやるのはこれからの家づくりにおいて重要な点であると思います。
今回のキットは、窓の枠について、その性能がよくわかるものです。
●窓は「枠」と「ガラス」によって構成されている
窓は「枠」と「ガラス」によってできています。
ガラスも1枚からなるシングルガラス、2枚のペアガラス、そして3枚のトリプルガラス。
さらにそのガラスの間に、ガスを入れて性能をあげたり、ガラス面をLow-E処理したりと性能が違います。
「枠」も材料による性能の違いがあるのをご存じでしょうか?
●枠は材料によって3種類の構成がある
1、室外側も室内側もアルミとしたもの
2、室外側をアルミ、室内側を樹脂としたもの
3、室外側も室内側も樹脂としたもの
大きくわけるとこの3種類があります。
これらの何が変わるかというと外気による温度差がどのくらい伝わるかがまったく違います。
簡単にいえば冬に結露するかどうかです。
●実験キットによって可視化される熱の伝わり方
1、の全てアルミの窓は、金属同士なので、熱はよく伝わります。
キットは室外側にドライアイスを置いて冬の外気を再現しています。
ドライアイスはー10~15°くらいなので、福井の冬よりは厳しい条件ですね。
写真ではわかりにくいかもしれませんが、
外部側は霜がついていて、ネジ頭が見えているあたり、サッシ内部にも霜(結露)が発生しています。
室外側と室内側は黒く見えるスペーサーで熱の伝わりを遮っていますが
さすがに十分ではなく、室内側も結露しています。
冬の朝はまず窓お結露を拭くことから始まるといった状況を経験している方もおられるでしょう。
その手間がなくなるだけでも、冬の朝が快適になると思いませんか?
2、のアルミ樹脂複合窓
室内側が樹脂であるため、熱の伝わりは 1、より抑えられます。
接合部の黒いスペーサー部分が途中まで白いのが見えると思います。
ただ、これでも外部側の枠内部は 1、までは行かずとも同様に霜がついています。
3、全て樹脂でできた樹脂サッシ
これは全て樹脂でできたサッシです。
上2つと違い、室内外が一体で構成されていて黒いスペーサーがありません。
にも関わらず、外部も内部も枠に結露は見られません。
枠自体の内部にも、霜はついていません。
このように、枠の材料によって結露の起こる割合はかなり違います。
つまり、夏の暑さや冬の寒さを、それだけ室内に伝えないということです。
外気によって室温が変化するのを抑えられ、夏や冬の冷暖房にかかる光熱費も抑えられます。
それに加えて庇を出したりして夏の日射を遮るなどの工夫も必要です。
窓の性能アップに予算をかけることも、住んでからの快適性をあげるためにもいいことだと思います(^^)